エピソード
Kさんは呉市で焼肉屋を営まれていらっしゃり、当初はご自宅兼お店のリフォームをご検討されていらっしゃいました。ご予算の関係・親御さんとの絡みで話が中断しておりましたが、私の自邸の完成見学会にご来場頂いて具体的な計画がスタート。
土地は別に購入する計画に変更、約60坪の街中(準防火地域)にある土地に、専用住宅を建築するご計画となりました。
Nさんからのご要望
焼肉屋を営まれているだけあって、

家でバーベキューをしたいです!
というご要望が。交通量の多い道路に面した街中という難しい条件下でのご希望ですが、ここは最重要ポイントでした。
敷地の状況
車通りが多い東側道路沿いの街中の土地。北側には新しい家、南側段下がりで駐車場ですが、その分近隣からの視線が集中する土地。南北(間口)方向が短く、東西(奥行)方向が長い土地。


設計コンセプト
準防火地域においては、大きな窓を設けようとすると、シャッターを設置するか網入り硝子の防火窓にする必要がありますが、これがかなり高額であることと、内外の視覚的な繋がりを阻害する要素になるので、なるだけ避けたいところです。
そこで、一番大きなリビングの掃出しサッシは防火窓やシャッターを設置しなくていいような工夫を凝らした家づくりです。
加えて、南側隣地は段下がりで駐車場と開けているため、周囲の視線が集中します。そこで「リビングを敷地の北側に配し、その南側に目隠しを施した中庭を設ける」をコンセプトとしました。
外観デザイン


レンガ調のサイディングをベースに、白い水平・垂直のラインがアクセントのシンプルモダンな外観デザイン。ファサード面からは、中庭をはじめ、大きな窓の存在は感じない。
側面から見ると、目隠しフェンスと門柱で中庭が囲われていることがわかる。プライバシーの守られた中庭で、バーベキューやホームパーティーを楽しむ。
インテリア
キッチンから和室と中庭とリビングを見渡すことができる。旦那さんは休日中庭のデッキの上で日向ぼっこをよくされているそう。
リビング階段ながら2階の廊下は最小。熱効率が良く「冬はとっても暖かくて快適です」。
まとめ
周囲の眺望は殆ど望めないロケーションの中で、ホームパーティを楽しめるようにするためのアプローチとして、リビングと連続した中庭を設けるプランニングが最適です。リビングを敷地の北側に配置し、衝立壁と和室と目隠しフェンスで取り囲んだ中庭スペースを確保。周
囲を全く気にすることなくカーテンを開放して寛ぐことができるリビング&デッキ空間を設けることができました。さらに、共働きのKさんご夫婦の家事負担を減らすため、物干しスペースとファミリークロークをキッチン近くに設け、家事動線の短い家事楽な家のプランになりました。
DATA
完成年月 | 2019.12 | |
---|---|---|
敷地面積(分筆後) | 203.14㎡ | 61.33坪 |
延床面積 | 93.50㎡ | 28.28坪 |
家族構成 | 夫婦 + 子ども1人 | |
工法 | 在来軸組工法 | |
内装(装飾) | さらし階段 | |
床材 | LIXIL|ラシッサD・S | 無垢オーク床材 |
その他 | クリナップ|ステディア |
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