小上がり和室の考え方|ポイントは「座って居心地が良い」空間づくり

こんにちは! T.Nakataです!

「小上がり和室」とは、床高を上げて小上がりになった和室のことを言います。リビング併設和室に取り入れることが殆どで、空間の中に高低差が出て変化を楽しめるので、ご要望される方が多いです。メリットも多いですが、デメリットも多く、また高さによってはデメリットが大きくなったりと、色々と気を付ける点があります。

目次

小上がり和室のメリット

何となくオシャレ!という目的で小上がり和室を検討されてませんか? それはNGです。しっかしりメリットデメリットを理解して採用を検討しましょう。

まずは、メリットから見ていきましょう。

① LDKに収納が増える
② 段差に座れるのでコミュニケーションの創出に役立つ
③ 変化のある空間を楽しめる
④ 布団を敷いて寝ても地べたのような感覚がない

上の写真のように、和室の下に引出しを付けて収納をつくることができるのが大きなメリット。お子さんがいらっしゃるお宅ならオモチャを入れるスペースに最適です。

よく、「和室への段差をつけるとバリアフリーでない」と指摘を受けますが、考えてみてください。「和室は座って使います」よね?

座る時は、LDKから小上がり和室の境に一度腰掛けてからクルッと回転して和室に座り、立つ時も足をLDK側に下ろして腰掛ける状態になってから立ち上がった方が、和室内で立つよりも楽だったりします。

以上の点において注意が必要です。

小上がり和室の高さは、特別な意図がない限りは35~40cmにしましょう。下部に収納を設けるには30cm以下だと低過ぎですし、先述の腰掛ける高さとしても35cm~40cmがベストです。しかしながら、1段で立ったまま上がるには35cmは高過ぎますので、2段で上がることや踏み台を設けることも考える必要があるケースもあります。

小上がり和室のデメリット

色々なメリットがある小上がり和室ですが、デメリットもいくつかあります。

① バリアフリーではない(介護時の問題)
② お子さんの転落の危険性
③ リビングが狭く感じるようになるかも?
④ ロボット掃除機が届かなくなる

先ほどのメリットのバリアフリーのご説明と相反することになりますが、介護をするには段差はなるだけ少ない方が良いので、小上がり和室はデメリットになります。また、小上がり和室とすることで、LDK+和室の「容積」は小さくなってしまうので、狭く感じてしまう原因になるかもしれないので注意が必要です。

小上がり和室の変化形態

小上がり和室とする考え方の一つとして、「天井を低く抑える」という側面もあります。座って生活をする和室。立って生活する洋室に比べて天井を低くすることで「落ち着く空間」となるので床を上げる…という考え方です。 同じ理由で小上がり和室ではなく、上の写真のように和室の天井を下げるのも、空間に変化を付けるのに有効です。

同じ理由で、和室の窓を低く抑えることも和室を「落ち着いた空間」とするのに有効です。

私は、和室に掃出し窓を設ける場合、通常の1.8mや2.0mや2.5mという背の高い掃出し窓に加えて、1.5mや1.1mという選択肢も加えてご提案しています(写真は1.1m)。

まとめ

小上がり和室はメリットもデメリットも多い要素なので、「何となくカッコいいから」という理由で設けるのはおススメしません。自身の用途に合わせて、小上がり和室にされるのか、天井を下げるのか…など幅広く選択頂けたらと思います。

また、和室はLDKなど洋室に比べて、「重心をなるだけ下げる」ように心がけましょう。「座って居心地の良い空間」を意識して計画するようにしましょう。

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    この記事を書いた人

    住宅の基本設計と営業をする人|失敗しない家づくりのコツを発信|たまに写真や日常について|職歴:地場HM(大手HM・設計事務所勤務経験有)|実績:建築150棟・内基本設計100棟|1棟1棟丁寧に家づくりをさせて頂いております|間取り相談や家づくり・住まいについてのご相談は気兼ねなくご連絡下さい。

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