広島市安佐南区|F様邸
敷地面積 | 246.87㎡(74.67坪)
延床面積 | 234.76㎡(71.01坪)
完成年月 | 2019年9月
出会いから5年後に具体的な計画スタート
Fさんとの初めての出会いは具体的な計画スタートの5年前。当初は、具体的なご計画は先の話と考えられていらっしゃいましたが、親御さまが病気をされ、住みやすい安全な家に建て替えたいという想いが強くなりご計画。当初のご縁を覚えて頂いておりお声がけ頂きました。
ほぼ完全分離型の二世帯住宅
Fさんの家は、ご本人さまご夫婦+奥様のお母さま+息子さん世帯の計7人が住むお家。玄関のみ共用で、あとは全て分離した「ほぼ完全分離型の二世帯住宅」をご希望されました。
Fさんのご要望は大きく以下の通り。
- ご本人さまご夫婦エリアは重厚感のある落ち着いた雰囲気
- 石や木を使った、モデルハウスのような佇まいの外観デザイン
- 天井は高く、LDKは広く
- 玄関のみ共用であとは全て分離した二世帯住宅
- 耐震性にこだわりたい
- 家族皆が長く住める家
一言で言うと、モデルハウスのような家ですね。
計画地は古い高級住宅街(団地)
古い高級住宅街(団地)なので土地がとても広く約75坪。核家族化が進む近年造成された新しめな団地の平均的な1区画の広さは50坪前後なので、約1.5倍あります。古家もとても広く、まだ十分に住むことができるくらい綺麗に保たれていらっしゃいました。「安全な家に建て替えるため」の家づくりへの強い想いを感じます。
南側道路で間口も広いため、道路からの視線を程よくカットする必要があります。その点、道路より少し敷地が高くなっているため、目隠しはしやすそうな印象です。
重厚感のあるクラシックスタイルな寄棟屋根の外観デザイン
タイルをふんだんに用いた重厚感のある外観デザイン。水平ラインを強調することでより安定感が増します。石目と木目のサイディングとタイル、ガラスをバランスよく組み合わせ、4色以上の色をしつつもまとまりのある外観になりました。掃出し窓の天端と軒天をぶつけることで、屋内外の繋がりを強調することができます。
道路が下がっているため、目隠しフェンスは低めに。圧迫感を程よく緩和。
世帯ごとに全く違うインテリアスタイル
親御さま世帯、お子さま世帯ともLDKの形状・広さはあえて全く同じに計画しましたが、全く違った雰囲気のインテイリアスタイルに。
それぞれの世帯の個性が強く反映されたインテリアになりました。1階の親御さま世帯と2階のお子さま世帯の間取りは殆ど同じですが、お子さん世帯にはお庭との繋がりなない分、ファミリースペースをリビングに隣接。お子さんの勉強スペース・昼寝スペース・屋内物干しスペースに大活躍。
完全分離の2世帯住宅の場合、F邸のように上下階に世帯を分けるパターンと、左右に分けるパターンの2種類あります。
左右に分けるパターンの方が、それぞれの生活音が気にならない、玄関も分ければ親御さま世帯の方を将来的に賃貸に転用しやすい、というメリットがありますが、広々とした空間を作りづらくなる、お祖母ちゃんが2階に上がることが困難という理由などから、上下階に世帯を分けるパターンを選択しました。
1・2階の間取りをなるだけ揃えたのは、親御さま世帯とお子さま世帯の生活スタイル(時間)が割合近かったため。ここを間違えるとお互いの生活音がストレスになるので注意が必要です。
「家族の距離感」が二世帯住宅では一番大事
生活時間によって音環境をどうするか?動線をどのように交差させるか?といった「家族の距離感」をうまくコントロールすることが二世帯住宅においては一番大事。ここを間違えてしまうと、お互いに気を使ってしまう住みにくい家になってしまうので注意が必要です。
その点、Fさんは親御さま世帯とお子さま世帯の生活スタイル(時間)が近かったこと、お孫さんが「お爺ちゃんお婆ちゃん(親御さま)大好き!」ということもあり1・2階の各世帯の部屋のレイアウトをなるだけ揃えたり、玄関の位置や親御さま世帯のLDKの位置に注意を払いました。
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