こんにちは! T.Nakataです!
最近は、その割合は減ってきていますが、未だに「両親や友人が泊りに来た時のための客間」と考え、客間やタタミ部屋(スペース)をつくりたいというご要望を良く受けます。
そんな折、私個人の意見として「ホントに必要な部屋(スペース)か再度確認しませんか?」とご提案することがあります。
「独立和室が悪い」と言うわけではありません。宗教・宗派によっては、しっかりとした仏間・仏壇を置くスペースをご希望される方もいらっしゃいますし、近い将来に親御様との同居を考えていらっしゃる方もいるでしょう。または、そのタタミスペースを将来の寝室スペースとして転用する事を考えられる方にとっては、貴重な存在となる可能性があります(この場合、2階の部屋数は減らす方向での検討も同時に必要だと思います)。
家づくりのコストを抑える一番の方法は「面積」
家づくりのコストに一番関わるのは、一にも二にも「面積」です。
「仕様を何かグレードダウンしてコストを抑えることができませんか?」とご相談頂くことも珍しくありませんが、仕様に手を付けるのは、2番目か3番目くらいで、まずは兎に角面積です。
2帖=1坪=〇〇万円
「何となく16帖だとLDKは狭いと思うんです。せめて18帖にしてくれませんか?」というご要望が出たとします。不思議と皆さん、坪単価はとても気にされる(シビア…)のに、帖数に単位が変わると緩くなってしまいがちです。
これは、「坪」と「帖」と「㎡」という広さに関する単位が複数あることの弊害だと個人的に思いますが、ホントに皆さん「帖数」になると、「なるだけ広く」という感覚になってしまいがちです。(「子ども部屋はやっぱり5帖くらいは…」「トイレが1帖ないのはちょっと…」と言った具合です)
当然、18帖必要な方も大勢いらっしゃいますので、18帖が悪いということではありません。むしろ20帖以上必要な方も当然いらっしゃいますし、「コスト度外視で兎に角広い部屋を」と言う方はどんどん広くされても当然OKです。
ただ、家づくりのコストは有限の方が殆ど。その「「何となく」の印象の2帖の差=〇〇万円」と「坪」と同じようにコスト換算して考えるようにすると、真剣に面積を考えて頂けるのでは?と思います。
2帖 = 1坪
畳2枚分の面積である「2帖」で「1坪」です。2022年現在、どんな安い住宅会社でも、「1坪50万円以上」はしてしまいます。つまり、「何となく2帖」の差が「少なくとも50万円」のコストアップにつながっている可能性があります。
実際は、例えば全く同じ仕様の「30坪の家」と「31坪の家」では50万円…の半分の25万円前後の差額であることが多いですが(理由は長くなるので割愛します)、それでも「何となく2帖の差=25万円」はとても大きい金額です。
何となく2帖≒25万円でできること
とは言え「25万円でしょ?なら大きいに越したことないでしょ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ただ「25万円でできること」をご覧頂くと、考えも変わってくるかもしれません。
【例|25万円でできること(❶~❼の中から1つ)】※住宅会社によってできる場合とできない場合があります
❶ 1階の床材を合板フローリングから無垢床に変更する
❷ 家の窓全部を樹脂複合サッシから樹脂サッシにグレードアップ
❸ 家の窓全部を樹脂ペアサッシを樹脂トリプルサッシにグレードアップ
❹ 家全体の建具をハイドアにグレードアップ
❺ IHクッキングヒーターを標準品から最上級品にグレードアップ
❻ 換気フードを汎用品から自動洗浄機能付きに変更
❼ キッチンのワークトップを人工大理石からセラミックトップに変更
などなど…。 「何となくの追加の2帖」とこの❶~❼を天秤にかけてみてください。 それでも、「何となくの2帖」を追加されますか??
何となく1部屋≒3坪~4坪≒75万円~100万円??
では、最初の話に戻って「ホントに必要な部屋(スペース)か?」を考えてみると、
4.5帖のタタミスペースに収納を設けると、6帖=3坪 広くなります。
6.0帖のタタミスペースに収納を設けると…8帖=4坪 広くなります。
これをコスト換算すると、
25万円 × 3坪 ≒ 75万円 ないし 25万円 × 4坪 ≒ 100万円
かかってしまいますので、75万円から100万円変わってきます。
こうなると、先ほどリストアップした❶~❼の中で4~5個できることできないことの差が出てきてしまいます。
それでも「その部屋は必要か?」
という感覚で、ホントに必要な部屋を厳選することが、家づくりのコストを抑えるコツです。
まとめ
家づくりの計画において、やはり一番気になるのが「家づくりコスト」だと思います。「なるだけコストを最小限に、満足度は最大限に」と思われるのは人情。当然のことと思います。 しかし、コストダウンを行う「順番」に気を付けるようにしたいところです。つまり、まずは「面積」特に「部屋数」がホントにご自身にとって最適か?を十分に検討頂くのが家づくりのコストを抑える上で大事なポイントです。
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