こんにちは! T.Nakataです!
最近の住宅の断熱性能の向上もあり、「玄関と玄関ホールを個室にしてコンパクトにまとめる」間取り提案が減り、玄関エリアをリビングを始め他のスペースと密に繋げたり、玄関入ったらすぐにリビングがドンと見える、といった間取り提案が増えてきました。
元々僕は「玄関エリアは家の顔」という古い?考えなので、割合ゆったりとした玄関エリアの間取りが好みです。最小限の面積におさえた方がコスト的には断然効率的ですけどね。
それでは、令和6年10月時点…ここ最近の玄関エリアの考え方についてご紹介します!
この記事は以下のような方におススメです
- 間取り作り中の方・これから間取りを考えるタイミングの方
- 家のコストの無駄をなるだけ抑えたい方
では始めます!
3帖玄関スペース
以前は、居室やLDKをなるだけ広く取りたい!廊下やホールのような無駄なスペースはなるだけコンパクトに!というお施主さんのご希望であったり、「玄関は寒い場所」という認識から、玄関・玄関ホールのいわゆる玄関エリアは必要最小限の面積にして、LDKスペースからキチンと間仕切った計画が殆どでした。
賃貸住宅やマンション・狭小住宅の場合はもっと狭いケースもありますが、戸建てにおける一般的な玄関スペースの最小単位は上の写真のような3帖玄関スペース(玄関土間1.5帖、ホール1.5帖)です。「これで十分だよね?」と思う反面、機能性・コスト全振り!という印象は受けますよね。
オープンな玄関スペース
最近では「住宅価格の高騰」「住宅性能の向上」も手伝い、「玄関スペースを単独の部屋として取らない」間取りをご提案することが増えてきました。
例えばこんな感じ。玄関入るとLDKがドンと見える間取りです。
来客時にLDK内が見えないように間仕切ることができる扉はキチンとあるので、プライバシー性は問題ありません。
玄関エリアもLDKの中に取り込むことができるので、とても広く感じるLDK空間とすることができます。
「玄関エリアは熱損失が大きいので寒くなるのでは??」という質問もお受けします。
当然、玄関扉や土間がある玄関エリアは他の部屋よりも断熱が弱いので、配慮が必要です。 寒いエリアでの建築の場合は、玄関扉を断熱性能が高いドアにしたり(上の写真はYKKapさんのイノベストD50)、床や基礎の断熱方法に工夫が必要となるケースもあります。
住宅はトータル力が大事
僕は、住宅は「トータル力」が大事だと思っています。住宅の性能(断熱性・耐久性・耐震性)やデザイン・生活しやすさ(間取り)それぞれ大事ですが、一定以上であれば、それぞれを更にどのくらいこだわるか?コストを掛けるか?はそれぞれのお施主さんそれぞれの事情により正解が変わると思っています。バランス良く、お施主さんの価値観に近い性能・デザイン・間取りをトータルでコーディネートすることが大事なので、「イノベスト・トリプルサッシを使っているから断熱はOK!」という見方はせず、窓計画・断熱計画・意匠性をコスパよく両立できれば、「玄関エリアをLDK空間に取り込む」ことも気兼ねなくできるようになります。
とは言え、やはり完全にLDKの一部に玄関エリアを完全に取り込む勇気がない!という方は、このようにLDK空間と玄関エリアの繋がりを強くするだけでも、豊かな玄関エリア・広がりを感じるLDK空間を作ることが可能です。
オープンな玄関スペースの間取りの断熱性以外のデメリットは?
断熱性能について以外にもオープンな玄関スペースの間取りにはデメリットがあるので、把握しておきたいところです。
- 来客時の視線
- 臭い
…色々考えてみましたが、意外に見つかりませんでした笑
花粉・虫・埃・湿気などをデメリットとして挙げられていらっしゃる方もいらっしゃいますが、それはオープン玄関スペースな間取りに限らないかなぁ…と個人的には思います。
来客時の視線についても、間取りでコンコロール可能ですし、臭いも換気計画をキチンとすれば問題ないと思います。
こちらは現在、着工に向けて準備中のお宅のパースですが、テレビの奥が玄関スペースで、これなら来客からの視線は気になりません。
まとめ
住宅価格が高騰して断熱の基本性能も向上してきている現在、玄関スペースも色々と選択できるパターンが増えてきました。これまでの当たり前、常識にとらわれず、ご自身の生活スタイル・住宅にかけることができるコスト・求められる住宅性能を天秤にかけつつ家づくりを進めていただけたらと思います。
その一つの項目として「玄関エリア」にも注目してみては?と思います。
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