ホントに分かりにくい注文住宅の資金計画書|あっという間に300万円の差はひっくり返る?

こんにちは! T.Nakataです!

注文住宅の見積もりはとってもわかりにくいです。正直、住宅業界で20年近く仕事をしてきて、色々な住宅会社の見積もりを目にしてきました(計算方法を見てきました)が、お施主さま側の感覚からすると、かなりアバウトな見積もり方法の会社が多いです。窓サッシや設備機器などの見積もりを業者で取って、外壁量や屋根量に単価を掛けて入力し、施工面積に大工手間を掛けて木材費や大工さんの手間賃を算出。ケースバイケースで駐車場代やガードマン費用、道路使用許可申請費用や諸々を足して…。という作業を行い、プランが固まれば2~3日で積算ができるシステムを構築している会社が殆どです。

ここで注意しておきたいのは、柱の本数や材料の数量をキッチリと拾っていくと膨大な時間がかかり、お見積もりに時間がかかってしまい、打合せが思うように進まない…ということになるので、一概にこれが良い悪い、ということはありません。

実際、簡略化された見積もり単価と実行単価(実際に建築してかかった材料費・経費などの合計)との差額はそこまで大きくないものです。

見積もりの話は今回はこれくらいにして、今回は「資金計画書」についてご説明していきます。

資金計画書とは、「家づくり計画にかかるコスト全体をまとめた資金の計画書」のことで、見積もりによる

❶ 建物本体価格

に加えて

❷ 土地価格 ❸ 別途工事費用 ❹ 消費税 ❺ 諸費用

を加えたものです。

建物本体価格(見積もり)だけでなく、❷ ~ ❺ の「見せ方」「予算取り」「考え方」でも200~300万円の差額はアッと言う間についてしまいますので、注意が必要です。

この記事は以下のような方におススメです

  • 住宅の資金計画(見積もり)の見方が分からない
  • 現在、複数の住宅会社で見積もりを取っている
  • 契約後に出る追加費用を最小限にしたい

では始めます!

目次

家づくり計画で「建物本体工事以外」でかかる費用の最重要チェックポイント

ここで注意点があります。

「建物本体工事費用(見積もり)」に含まれている工事内容も、各社バラバラです。

意味が分かりませんよね(笑)。でも、これが資金計画をグッとわかりにくくしている原因の1つでもあります。例えばこういった項目が、住宅会社によって含まれていたりいなかったりします。

屋外給排水工事

これが一番代表的な本体工事に入ったり入っていなかったりする工事です。道路から宅地内に給水・排水がキチンと引き込まれている土地でも、その引き込まれている場所から家の中まで給排水管を引き込む工事が必要となります(当たり前の話ではありますが…)。

家の中に引き込むまでの工事…という事は、建物の外にある配管の工事なので、建物本体工事ではないですよね!

ということで、建物本体工事代金には含めず、「別途工事」として計上する…という会社も相当数あります。間違いではないのですが、これが含まれるか含まれないかで建物本体の価格が数十万違って見えるので注意が必要です。

仮設工事費用

屋外給排水工事費用に近いものがあるのですが、

仮設電気

建築中に使用するための電気(仮設電柱設置・配線・撤去)

仮設水道

建築中に使用するための水を止水栓からつなげる工事。

足場・仮囲い

工事中の足場や宅地のまわりにゲートやフェンスを付ける工事

仮設トイレ

工事中に現場作業をされる方用のトイレ

以上のような項目も

建物が完成したら取り外されるものなので、建物本体工事代金…とは言えませんよね!

と、これまた別途工事に計上される会社も多い項目です。

駐車場費用・道路使用許可申請費用・ガードマン費用

皆さん、だんだんご理解頂けてきたかと思いますが、現場作業を行うための駐車スペースが敷地内で足りない場合は近隣の駐車場を借りる必要がありますし、前面道路を通行止めにする場合は道路使用許可申請が必要になり、ガードマンを雇ったりも考える必要がありますが、これも

建物本体…(以下略)

と、別途工事扱いになっているケースも多いです。

このように

建物本体工事代にどこまれ含まれているのか?は各社バラバラ

なので、都度細かく確認されることをおススメします。 

本体工事代金に含まれていても別途工事に分けられていても、資金計画書の総額は変わらないから気にしなくてもいいんじゃない?

と思われる方も多いかと思いますが、

建築会社の人は、「建物本体工事代金÷施工面積(延床面積ではない)=坪単価」として計算したりご説明したりする傾向が強いです。お施主さまも、お見積もりを比較する際に「総額」も気にされますが「出来上がりの坪単価」も同じくらい気にされる方が多い傾向にありますが、「坪単価は建築会社のさじ加減でどうにでも見せることができてしまう」という点を知っておくと良いでしょう。

ここからが本番です!

外構費用(予算)

一番大きく資金計画書の「総額」が変わってしまう項目がコレです。

最近は、住宅の建築価格だけでなく外構費用も値上がりが激しい傾向にあります。駐車場のコンクリートや、隣地や道路との境界ブロックやフェンス、ウッドデッキやカーポート、アプローチや表札やポストや植栽などなど、外構工事は多岐にわたり、「建物価格の約10%くらいの予算取りをしておくと良い」と最近ではよく言われます。

外構は後でもできるので、最低限の100万円くらい予算取りで入れさせて頂きますね

と緩い見積もりをしてしまうと…ご契約後に莫大な追加費用が発生した…という結果にもなりかねないので注意が必要です。

地盤補強費用(予算)

地味ではありますが、非常に重要な項目です。昨今では、住宅を建築するための敷地の地盤調査は必ず行いますので、「地盤調査費用」は見積もりや別途工事費用に含まれていると思いますが、地盤の状況が悪かった場合に補強工事を行う「地盤補強費用」は「調査結果による」と書いて資金計画上では0円で記載しているケースが結構あります。

ただこの地盤補強費用、必要と判定されてしまうと、100万円単位で費用が掛かってしまう大きな項目です。

山を切り崩した造成地などであれば、地盤補強工事が不要という判定が出る可能性はソコソコ高いですが、基本的には地盤補強は50%以上の確率で出るモノとして考えて、「出なかったらラッキー」という感覚で、キチンと予算取りをしておきましょう。

建物本体保証年数・設備保証年数

法律で建物躯体の異常や防水不良(家の歪み・雨漏れ)は10年保証が義務付けされていますし、各住宅会社は瑕疵担保保険に加入しているのでお施主さまの安心は担保されている状態ですが、それ以上の保証は有償(オプション)であったり、住宅設備(IH・食洗機のような電化製品)はメーカー保証の1年しかついていない会社が大半です。

2023年現在では、大手ハウスメーカーから少しずつ「初期長期保証」が広がってきていますが、まだまだ少ないです。

「建物躯体の初期20年保証(ノーメンテでOK)」や「住宅設備10年保証」と言ったサービスを担保しようとすると「事故率×事故被害額=1棟あたり30~40万円」くらいを❶ 建築会社でストックするか、❷ 各種保険会社と提携して保険保証を行う、のどちらかが必要なりますので、建物本体・設備の保証期間が短い会社は、長い会社に対して30~40万円くらいを差し引いた評価とする必要があります。(保証が短いならその分をお施主さま自身で入居後担保する必要があるためです)。

住宅ローン保証料(事務手数料)

意外に盲点になりますが、資金計画書の総額に大きく関わる項目で、住宅ローンの保証料(事務手数料)というものがあります。

住宅ローンの保証料とは、万一ローンの返済が不能になった時に変わりに弁済してくれる会社に対して支払うお金のことです。

昔は「連帯保証人」を付けることが多かったらしいのですが、最近では「保証会社」がその代わりとなります。

その保証料の支払い方法ですが、❶ 一括支払い ❷ 分割支払い の2パターンがあります。

分割支払いは、金利への保証料上乗せするタイプで、一般的な方では0.2%程度金利が上乗せとなります。

一般的に住宅会社はこの「分割支払い」で資金計画を作成します。 その理由は簡単。「総額が安く見えるから」です。

保証料を一括支払いをしようとすると、借入金額の2.2%程度の保証料が必要となるケースが多いです。 つまり、5,000万円借り入れを起こすと110万円資金計画の総額が高くなってしまいます。 これは大きいです…。

しかし実は、

保証料の一括支払いの方が、総額が高くなってしまう保証料分まるまる借入を増やしたとしても、分割支払いよりも支払い額は安くなるケースが殆どです。

少し分かりにくい文章になってしまいましたが、先ほどの5,000万円の借り入れを例にあげると、5,000万円を分割払いするよりも5,110万円を一括払いしてしまった方が毎月の返済額が安くなる、と言った具合です、

ですが、大半の住宅会社(営業マン)は分割払いを提案します。特に2社以上検討のお客さまに対してはほぼ確実と言って良い程分割払いの返済プランをご提案します。

それは、「総額100万円UPはお施主さまがとても大きく感じてしまうから」に他ならないからです。

総額よりも返済額優先で資金計画書は見た方が安心・安全です。

ただし、注意点が1点。「保証料」が「事務手数料」と名前を変えている住宅ローンプラン。

「保証料」は住宅ローンを繰り上げ返済すれば保証リスクが減るので繰り上げ返済分の返戻金がありますが(保証料の残金は返って来ますが)、事務手数料は「融資するための手数料」なので繰り上げ返済をしても返戻金がありません。「ガンガン繰り上げ返済を考えていらっしゃる方は分割払いの方が良い」いう事もありますので、細かいシミュレーションを行ってもらうと良いでしょう。

引っ越し費用

引っ越しするための費用。距離・繁忙期か否か・時間指定するかどうか?で金額が大きく上下します。

テレビアンテナ工事費用

住宅会社自体が受注するケースは少なく、基本的には家電量販店でアンテナを購入して設置することになりますが、BS込で10万円前後かかります。(ひかりTVやCATVなど選択肢も色々あります)

まとめ

家づくりの総額を示してくれる「資金計画書」は住宅の「見積書」と並んで…場合によってはそれ以上に「分かりにくい」です(わざと分かりにくくしている?)。基礎補強費用と銀行ローン保証料の2項目だけで総額200万円くらいはあっという間に変わってしまいます。それに外構費用の予算取りが100万円くらい違うと…300万円!車が買えてしまいます。相見積もりをされていらっしゃる方は特にですが、建物本体代金だけでなく、資金計画書の総額とローン返済額、予算取りに漏れが無いかを細かくチェックするようにしましょう。

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    この記事を書いた人

    住宅の基本設計と営業をする人|失敗しない家づくりのコツを発信|たまに写真や日常について|職歴:地場HM(大手HM・設計事務所勤務経験有)|実績:建築150棟・内基本設計100棟|1棟1棟丁寧に家づくりをさせて頂いております|間取り相談や家づくり・住まいについてのご相談は気兼ねなくご連絡下さい。

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