注文住宅は建てるもの(請負)で購入するもの(売買)ではない|住宅業者との共同作業のススメ

こんにちは! T.Nakataです!

注文住宅のご契約の名前は「請負契約」です。対して建売住宅やマンションのご契約の名前は「売買契約」です。何気なく使い分けているこの2つのご契約の名前の違いには、実はとても大きな違いがあり、この違いについて正確に認識することで、家づくりへのアプローチが全然変わってきます。

今回は、この「請負契約」と「売買契約」の違いをご説明していこうと思います。

目次

注文住宅|請負契約|共同作業推奨

住宅の建築・購入は「一生の中で一番大きい買い物」であり、日常生活の中では殆ど気にしないことを色々と考えることから、家づくりに携わる住宅会社側の人ですら色々と勘違いをしていることがあります。

それは、「注文住宅|請負契約」と「建売住宅|売買契約」は全く違うものである、ということです。

「スーパーで牛乳を買う」「メルカリで中古のヴィトンのバックを買う」

このように、

売り手が値段を決め、買い手がその価格と価値が見合っていると判断して購入する。

これが売買契約です。

対して、注文住宅は

全く影もカタチも無い状態のモノの完成をイメージして購入を判断する。

請負契約です。

小難しくなってしまうので、他のモノを例にあげます。

「月謝4,000円のピアノ教室に通えば、必ず上手にピアノを弾けるようになる」

「毎月10,000円スポーツジムの会費を払って筋トレをすれば必ず痩せる」

売買契約に当てはめると、色々と違和感を感じますよね?

熱心に練習をするか?センスがあるか?方法が正しいか?などにより、結果が大きく変わりますし、ピアノレッスンの先生やジムのトレーナーの方の能力や生徒さんとの相性によっても大きく結果が変わってきます。

…住宅の話に戻します。

注文住宅においては、「高いお金を払ったのに満足いく家にならなかった」という事は普通に起こります。

こういったことを防ぐには、家づくりは完成品を購入するのではなく、作り手と「二人三脚で住まい手に合う家を造りあげる”共同作業”」であると認識する必要があります。

もう1つ例に挙げます。

あなたが病気になったとします。

病気を治して下さい!

10万円頂ければキッチリ治しますよ!

違和感ありありなやり取りですよね?

まずはご自身の症状をしっかりと聞いてもらい、お医者さんもその内容と色々な検査の結果を加味して病気を仮定して治療法を決め、薬の処方箋を出します。それでも症状が改善できなければ、次の対策を考える。

こうやって、患者さんとお医者さんは、患者さんの病気を治すという「共同作業」を二人三脚で行います。

注文住宅はこれに非常に近く、「家づくりのプロとお客さまが、家づくりという大きなプロジェクトに二人三脚で取り組む」ことになります。

過剰な複数社検討を推奨しない理由

私は、過剰な複数社検討を推奨していません。2~3社までは良いかな?と思いますが、4社以上はデメリットが大きいです。

お客さまに100%満足頂ける建物をご提供することができます!

と言う営業マンと

家づくりは色々です。一緒にお客さまに合った家を建てられるように共同作業を頑張りましょう!

と言う営業マン、どちらを選びますか?

大概の方は、前者を選ばれると思います。

しかし、真実を話している営業マンは後者です。

なので殆どの営業は、真実を隠し自分に都合の良い部分を強調し、都合が悪い部分を避けて説明します。

ですので、お客さまは沢山の会社を検討すればするほど迷子になってしまう傾向がありますし、沢山の会社を検討するメリットはとても薄い…と思います。

相見積もり=セカンドオピニオンというスタンスで

建売住宅や中古住宅は、完成された家を購入することになるので、「スーパーで牛乳を買う」と言った行為と似た感覚で購入できます。しかし、注文住宅は「お客さまと住宅業者の共同作業」なので、ここを勘違いすると、相見積もりの仕方も間違ってきます。

ここでも、わかりやすく違うモノを例に挙げます。

ケーズデンキに行って「ヤマダ電機でパナソニック製の65型の液晶テレビを15万円で売ってたので、SONY製の75型の有機ELテレビを同じ金額にしてくれたら買います!」と値交渉をする。

違和感を感じまくりですよね? でも、住宅業界ではこのような感じの交渉が平然と行われています。

「メーカー」「仕様」「グレード」「構造材」「保証・サポート」「プロのスキル」「広さ」などなど色々なモノが違うので、正確な比較検討は不可能です

例に挙げると、「仮設工事」の中に「駐車場代金」が入っている会社と、「雑費・諸費用」に入れている会社とあった場合、この項目だけで10万円以上差額が出てしまいます。

このように、「同列に数社を並べて比較検討(相見積もり)を行う」ことは殆ど意味がなく「信頼できる担当者(主治医)を定めて、その担当者(主治医)の診断が納得がいかない時に相見積もり(セカンドオピニオン)を受ける」といったスタンスの方が、良い家づくりを行うことができます。

まとめ

注文住宅は、「住まい手と担当者の共同作業」で住まい手にとってベストな家を模索していくことで満足できる家になります。住宅に求める一人ひとりの価値観は違います。なので、まずは「自身の価値観に合った家づくりを行う担当者=主治医」を探すことから始めることをおススメします。

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    この記事を書いた人

    住宅の基本設計と営業をする人|失敗しない家づくりのコツを発信|たまに写真や日常について|職歴:地場HM(大手HM・設計事務所勤務経験有)|実績:建築150棟・内基本設計100棟|1棟1棟丁寧に家づくりをさせて頂いております|間取り相談や家づくり・住まいについてのご相談は気兼ねなくご連絡下さい。

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