高さと素材が重要!?バルコニーの手摺壁|目的をハッキリさせることが大事

こんにちは! T.Nakataです!

最近は、物干しのためだけのバルコニーを設ける方は少なくなってきていますし、私もおススメしていません。

道路側から見えるバルコニーは外観デザイン的にノイズになることが多いですし、バルコニーで物干しをする場合は必然的に物干し動線が長くなってしまっているケースが多く、メンテナンス費用も高いですし、普段の掃除も大変です。

つまり、物干しすることができるというメリットに対してデメリットが大き過ぎるという考えからです。

バルコニー自体にあまりポジティブな印象を持っていない私ですが、「目的がしっかりしているバルコニー」は積極的に採用すべきだと思います。

そこで気を付けるポイントは「手摺壁」になります。

目次

手摺壁の「種類」・「高さ」

壁手摺

一般的なのがこの壁手摺。外からバルコニー内の足元が見えないのでプライバシー性は高いです。写真のように「メインの機能は物干し」というケースだとほぼ壁手摺を選択することになるでしょう。

ガラス手摺

眺望がとても良い場所に設けるのに有効なのはガラス手摺。足元まで開けて見えるので、とても開放的。パノラマ風景を楽しむことができます。

視線をカットしたい方向に壁手摺、景観を楽しみたい方向にガラス手摺、と使い分けることでプライバシー性を保ちつつ解放感を生み出すこともできます。

パノラマ景色で眺望を楽しみたい場合は、ガラス手摺で足元まで景色を取り込めるようにするのが有効ですが、外が見えるということは外から見られるということなので、周囲からの視線のコントロールには細心の注意を払う必要があります。

更に注意点が一つ。物干しの機能を持ったバルコニーをファサード面(外観のメインとなる側・道路側)に持ってくる場合、ガラス手摺にすると洗濯物を全く隠すことができなくなります。ガラス手摺はオシャレアイテムとしては素晴らしいですが、「洗濯物干し機能を持たないバルコニー」に用いることがおススメです。

極力物干し機能を持ったバルコニーをファサード面(外観のメインとなる側・道路側)に持ってこないのが原則ですが、やむを得ず持ってくる場合は、バルコニーを「凹ませる」「手摺壁を少しでも高く設置する」、「手摺壁に洗濯物干しを設置して洗濯物を低い位置に干せるようにする」などの配慮は欲しいところです。

ルーバー+ガラス手摺

写真はガラス手摺とアルミのルーバーの組み合わせ。周囲からの視線をカットしつつ、パノラマ風景を取り込もうという欲張りさんな計画です。

アルミのルーバーは、「横ルーバー」にするか「縦ルーバり」にするか目的によって分けます。写真のように「道路側(右側)からの視線をカットしたいけど、正面の家には窓がないので真っすぐ&上下方向の抜けが欲しい」場合は縦ルーバーが適しています。

逆に、道路向かいの家の2階から中庭&リビングへの視線をカットしたい(縦方向の視線をカットしたい)場合は、横ルーバーが有効になります(デザインだけでなく、キチンと目的をもってルーバーを付けましょう)。

壁手摺の高さを高くする

オープンバルコニーの手摺壁の高さを高くすることで、周囲からの視線を気にすることのないプライベート空間をつくることができます。カーテンレスで使えるオープンバルコニーは内部空間の延長として感じるため、とても開放的。手摺壁の高さを高くするのはコストもあまりかからないのでいススメの手法です。写真の左側の壁手摺の高さは2,000mm(通常は1,100mmくらい)。

まとめ

外観デザインを考える上で、また中長期的なメンテナンスを考える上で、バルコニーは「ノイズ」になってしまいますので「目的がない」もしくは、洗濯物干しのみの用途の場合は、ホントに必要か?を検討し、原則外観デザインのメインとなる側には設けないことが大事です。目的がしっかりしている場合、もしくはやむを得ずバルコニーを設ける場合は、手摺の高さや素材にまでしっかりと配慮しましょう。

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    この記事を書いた人

    住宅の基本設計と営業をする人|失敗しない家づくりのコツを発信|たまに写真や日常について|職歴:地場HM(大手HM・設計事務所勤務経験有)|実績:建築150棟・内基本設計100棟|1棟1棟丁寧に家づくりをさせて頂いております|間取り相談や家づくり・住まいについてのご相談は気兼ねなくご連絡下さい。

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