こんにちは! T.Nakataです!
一般的に、建売住宅のイメージはどういったものでしょうか?
「安かろう悪かろう」という印象をお持ちの方が多いのではないでしょうか?
感覚的に、同じ場所に注文住宅を建築する場合と、建売住宅を購入する場合は、同じような建物を建築した場合、200~300万円くらい価格差が出るイメージです。
何故こんなに価格差が出てしまうのでしょうか? 実は、このよくある疑問には明確な答えがありますので、ご説明致します。
建売住宅が安い理由
建売住宅は材料の質が悪い、性能が低い、大工さんの腕が悪いのでは? という建物自体にネガティブな印象があるものの、「金額が安い」という魅力により「仕方ないか」という感覚で購入を検討される方も多いと思います。
では、どうやって建売住宅は安く建築しているのでしょうか?
土地の仕入れ価格が安い
建売住宅は、土地の仕入れを建売業者が行います。大規模な建売業者であればある程「広い土地をまとめて安く仕入れて、土地を造成・分割して販売する」ことができます。また、「土地や中古住宅を急いで販売したい方から、相場より低い価格で即金で買取を行って建売住宅を建築する」と言ったこともできます。「建売住宅がいくつも並ぶ街並み」は、こういった手法で安く仕入れを行なっているケースが多々あります。
新規分譲地の中に、1~2棟建売住宅が建築してあって、注文住宅用地と併売しているケースもあると思いますが、この時は建売住宅の土地価格を低めに設定して、注文住宅用地を割高にして建売住宅の安さを強調する…というケースもあります。
工期がとにかく短い
これもかなりコストに影響します。建売住宅は、「お施主様」がいらっしゃいませんので、不意な変更で工事がストップ…といったことが起こりません。そもそも、着工前のお打合せもありませんので、設計コストやコーディネートコストも安く抑えることができます。
「社員が設計しているなら一緒では?」と思われるかもしれませんが、注文住宅を年間12棟設計する設計士は、年間24棟以上建売住宅を設計することが可能ではないか?と思います。一度、建売住宅の計画が始まれば、注文住宅のように「やっぱり家を建てるのをやめます!」という事もなく歩留まりも良いので、実際はもっと差が出ると思います。
このように、着工までのコストを抑えることもでき、着工したらしたで、建売住宅は「工事の標準化(同じような間取り、同じような仕様の建物を建てること)」を行ったり、材料を大量一括発注することでコストを抑えることができます。
粗利率が低い
極論、建売住宅は完成して長期間販売が完了しないと、どんどん劣化していってしまいます。いわゆる「在庫化」してしまうことに。
よって、建物完成した瞬間は定価販売しますが、数カ月していくにつれ、どんどん値段は下がっていきます。 極論、土地+建物の原価よりも高く売れればOK…という感じな雰囲気になってきますので、建売住宅は完成後なるだけ時間がかかって…かつ他の方に買われてしまう直前くらいに購入できると、一番コスト的には得だった…と言えます(が、これが分かる人は神様以外存在しません 苦笑)
先述の通り、建売住宅の土地と建物の売主が同じという事は、住宅に加えて土地の利益もありますので、住宅の粗利率を低く設定しても大丈夫…という事になります。 つまり、注文住宅に比べて建売住宅は一般的に粗利率が低い、という事になります。
建売住宅の購入に合っている人
以上のように、建売住宅の購入は結構いい選択…という事も意外にあります。どんな方に建売住宅が合っているか、と言いますと…
土地最優先
これに尽きます。 建売住宅の契約は、売買契約です。 土地の購入も、売買契約です。 対して、注文住宅の契約は、請負契約です。
この差は、何か? 土地・建売住宅 = 完成品/モノ 注文住宅 = 一から作り上げる/コト の差です。
(細かくは、また改めて…)
まとめ
建売住宅で「こだわりの家!」を建築してしまうのは、建売業者にとってもリスクが大きいので、「平均な家」を建築していることが多いです。凄くいい!という家は中々ないと思いますが、変わっているな…という家も少ないです。なので、家にこだわりがあまりなく、「とにかくこの場所に住みたい」「この場所で購入できるのは建売くらいしかない!」と言う方にとってはとても良い選択になると思います。
逆に、建売住宅を購入して後悔をされる方は「建物にこだわりがある方」「土地よりも建物…でもあまりお金を掛けたくないから建売で妥協」という方。
妥協の無い、間違いのない家づくりを目指しましょう。
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