こんにちは! T.Nakataです!
家づくり計画を進めていらっしゃる方が陥りやすい「家づくり迷子」。家づくりでは、色々な決断の連続を迫られますが、決断できない…だけではなく、ひどい場合は「元々の家づくりの目的」を見失ってしまい、目先の決定を間違ってしまいブレブレになる…という方も多々いらっしゃいます!
これは、良くも悪くもネットやSNSで手軽に情報を収集できてしまうという近年の状況によるものも大きいです。
家づくりには、「良い・悪い」という尺度も大事ですが、「合う・合わない」という尺度がかなり大事です。家づくりの迷子になられている方は、この2つの尺度をごちゃ混ぜになっていらっしゃることがとても多いです。
成功する家づくりの進め方は、
悪いモノは排除して、良いモノの中で合う・合わないを取捨選択していく…。予算とのバランスを見ながら優先順位の低いモノを削ぎ落していく。
という流れです。
「良い・悪い」「合う・合わない」という2つの尺度は、最初の情報収集段階で兎に角沢山の情報に触れることでご自身の目を養うことで、見分けることができるようになります。
本稿では、
- 最近のお客さまの家づくりの進め方の傾向
- 家づくり迷子になる傾向にある方の特徴
- どのような家づくり迷子があるか?
- 家づくり迷子にならないための解決法
に触れながら、家づくり迷子について考えていこうと思います!
この記事は以下のような方におススメです
- 家づくりの計画中に家づくり迷子になってしまった方
- 家づくりについて誰の言うことも信じることができなくなってしまっている方
- 家づくりの計画の途中でこれまでの自身の選択に自信がなくなってしまった方
では始めます!
家づくりの迷子
家づくりのお手伝いの仕事をしていると、ホントに色々な方がいらっしゃいます。ですが、ここ数年急増しているな…と実感できるのが「家づくりの迷子」になっていらっしゃる方(なる方)。 それはもう、家づくり計画の初期段階に迷子になる方から、建築中まで続く方、お引渡し後も迷子のまま…という方も中にはいらっしゃいます。
僕自身のお客さまには、早い段階で家づくり迷子から脱出して頂けるように原因究明と解決を心がけるようにしていますが、それでも遥か彼方迷子の旅にお出かけされてしまう方もごく稀にいらっしゃいます。(抜け出すのは結構大変です)
特に、最近家づくりの迷子の方が急増している理由としては、ホームページは勿論、口コミ情報やSNSで色々な方が発信している情報に触れることができる状況にあるからだと思います。
昔の情報収集と言えば、
- とりあえず住宅展示場 ➡ ハウスメーカーの営業マン
- 家づくりの先輩 ➡ 親御様やご友人
- ハウスメーカーのホームページ
- 本屋雑誌 ➡ ハウスメーカー
と言った感じで、主だって「住宅会社側」の情報が中心だったため、目の前のハウスメーカーの営業マンを信じて契約・家づくりを進めていくしかありませんでした。
人間は、基本的には自身の決定を正当化しようと考えますので(正常化バイアス)迷子になる方は余程心配性な方しかいらっしゃらなかったのかな?と思いますが、最近は違います。
以前からの情報源に加え、
といった情報源が増えました。
特に注目は、口コミサイトやSNSで手にできる「ユーザー様側」の情報です。
住宅に限らず、口コミサイトはホントに参考になります。僕自身、新しいお店にご飯を食べに行ったり、少し高めのモノを買おうとするときは、口コミサイトを参考にします。極端に低い評価のモノやお店には「悪いモノ」が必ずあるものですし、自身の好みに合うか合わないか?を知るにはとても参考になるからです。
ただし、ここで注意点があります。
口コミサイトは、「悪いモノ」、そして「ご自身に合うモノ合わないモノ」の情報収取の場としてはとっても役に立ちますが、「一定以上の品質のモノ(良いモノ・普通のモノ)」の情報収集の場としては的さないことが多いです。
特に最近気になるのは、
・〇〇に後悔!!
といった情報を、お施主様側の発信者の方がされているケース。欠陥住宅や担当者の対応など「悪いモノ」についての発信ならとても参考になると思いますが「発信者にとって合わなかったモノ=悪いモノ」として発信されているケースもとても多く、それを見て必要のない不安を覚え、「ご自身に合わないモノを選択される」結果となる危険性もあります。
インフルエンサーさんの情報はとても参考になります!
全然OKです。ですが、
が過ぎると、自身に合わない家が完成してしまうことになるので、注意しましょう。
言い方が悪くて申し訳ありませんが、担当の営業・設計が共に新入社員…経験の浅い場合はとても不安が残りますが、そうでない場合は目の前の担当者は、家づくりのプロ。僕を例であげると、累計5,000組以上の方の接客を行ない、数百組の方の間取りを考え、約150組の方の家づくりのお手伝いをさせて頂きました。それだけの経験値を持ったネットの中の素人様は居らっしゃらないと思います。ただし、僕と家づくりのベクトルが合うか合わないか?は別の話。僕の話を100%信じて下さい…参考にして下さいと言うつもりは全くないです。
「良いモノ・悪いモノ」という軸と、「合うモノ・合わないモノ」という軸を分けて情報収集することが、家づくりの迷子になる一番の防衛策になります。
家づくりの迷子の種類
間取り迷子
間取りのご要望は何かございますか??
1階で生活が完結する間取りが良いです!
バルコニーは無しで!
了解です!
よくある、プランヒアリングでのやり取りですが、これは僕からするととても危険なやり取りです。
- 1階で生活が完結する間取り
- バルコニーは無し
このご要望自体は全然良いと思いますが、担当者が「何故そのご要望が必要なのか?」を確認していないのが問題です。
インスタで投稿を見て良いと思ったから
という場合は要注意。家づくりのメインコンセプトが薄すぎます(汗)
良い設計者は、予算・敷地・法律・ご要望(絶対条件・そうでもない条件)のトータルバランスを見ながらメインコンセプトを定め、そのコンセプトに沿ってプランニングを進めていきますが、そのメインコンセプトがブレブレだと、途中で高い確率で迷子になってしまいます。
まずは、新居でどんな暮らしをしたいか?家づくりのメインコンセプトを定めるようにしましょう。
間取りづくりは、家づくりのメインコンセプト(軸)を決める(定める)ところから始めましょう。
住宅会社迷子
最初に申し上げます。
家づくりの相見積もり・比較検討する住宅会社はせいぜい2~3社にしましょう。理想は、最初は色々見て回ってもOKですが、具体的に検討に入る段階では、2~3社…できれば1社にしぼって進めることをおススメします。
4社以上で間取り・見積もり作成を依頼されて比較検討された方は、殆どもれなく途中でパニックになられます。
住宅営業マンは、嘘はつきませんが、自社に有利なように偏った情報を提供しがちです。先述のように「家づくりのメインコンセプトがしっかりしていて、それに一番近い家づくりができそうな会社を選ぶ」芯が強い方なら大丈夫だと思いますが、大概はその芯がブレブレになって、結局は
一番価格が安い会社で良いよね!
という事になりがちです(汗
そもそも、4~5社も比較検討される時点で、家づくりの軸が定まっていない…ということの現れに感じます
相談し過ぎ迷子
「人生で一番高い買い物」と言われる住宅。
一生に一度の買い物なので、親とよく相談しますね!
と話を持って帰られ、
僕としては理想的なプランだと思ったのですが、父が「〇〇はやめておけ」と言うのでやめようと思いますが、どう思います??
となるケースもよくあります。
親御様もですが、ご友人や先輩の話を聞いて決意がゆらぐ、そう言った方を何人も何十人も見てきました。
住宅は高額なので、気持ちは分かります。皆から称賛・祝福され、後押しを受けて家づくりを進める…ことができる方は意外に少ないです。
理由は簡単、親御様からすると「心配」「昔のご自身の経験と現在の差(コスト・家づくりのプロセス・家そのものなど)への不安(心配)」から
ホントに大丈夫か?? まだ早いんじゃないか??
との声を頂く結果になることが多いです。
また、ご友人や先輩は、同じくご自身の経験との差をアドバイスとして(軽く?)意見されているだけですし、ご友人・先輩自身の「合う・合わない」の尺度で意見を「良い・悪い」に変換して意見されているケースもとても多いので、
周囲の意見をどこまで聞くか?(気にするか?)
は、当事者のお客さまご自身である程度線引きをする必要があると思います。
まとめ
家づくりについての情報が沢山手軽に手に入る今の時代、大事なのは「良い・悪い」と「合う・合わない」という2つの軸に分けて情報収集を行う事です。その上で、「良い」モノの中で「合う」ものを提供できる住宅会社・担当者を探すことが家づくりの計画の一番の成功への近道です。そのために、ご自身が新居で実現したいコトを明確にして、メインコンセプトとして据えることが家づくりの迷子にならない一番の解決策になります。
家づくりのご相談
家づくりに関するご質問・ご相談は気兼ねなくご相談下さい。(広島・山口県岩国エリアの方につきましては、家づくりのプランニングのご依頼も承ります)
コメント